約 328,159 件
https://w.atwiki.jp/299nobe/pages/119.html
ふっと空気が緩み、その瞬間唐突に、単語が浮かんだ。小さく、刺すような頭痛がした。 「ティナ…」 「うん?」 「私、名前はティナ…」 ジュンが、優しく笑った。 「強い精神だ。……しまった、もう来たか」 「え?」 ジュンは自らの肩越しにドアを振り返る。 「招いていない方の客だ」 思ったより早い、とジュンがつぶやく。 「すまん、少し黙っといてくれ」 ティナが問うより早く、ジュンが俊敏な動きでドアへ向かい、錠の確認をする。傍の机をドアの前に倒した瞬間、ドアが大きな音で鳴った。 「開けろ!」 「帝国の手先がいるだろう!」 荒々しい声がドア越しに聞こえ、ティナはベッドから立ち上がる。 「帝国…?」
https://w.atwiki.jp/v-sw/pages/840.html
Q:楽にLvを上げる方法は? 経験値が多い敵を倒すのが一番の近道ですが、味方を戦闘不能にして経験値の取得配分を集中させるとLv上げが楽になります。 Q:難易度が高くて雑魚敵やボスが倒せず全滅してしまいます このゲームはレベルと戦略(各キャラの役割)が大事です(ちなみにRPGはこれが普通の難易度だと管理人は思っています) ボスに関しては弱点を攻めたり回復や補助系の魔法・アイテムを効率よく使用しましょう Q:デカントアビリティや隠し召喚獣ってどうやって習得するの? アイテムのだいじなものから使用すると習得できるようになります 使用すると通常アイテムと同様に無くなるので、そのデカントアビリティを習得させる場合のキャラクター選びは注意して下さい 隠し召喚獣に関してはリディアしか習得できないので問題ありません Q:召喚獣ってどうやって手に入れるの? 特定の敵(召喚獣)を撃破すると入手できます また特定の雑魚モンスターも低確率で隠し召喚獣(ゴブリンなど)を落とします Q:かいはつしつってどうやっていくの?あとスタッフ全員と会話してもデカントアイテムが仮眠室に落ちていません ドワーフ城の武器防具屋の間の奥に酒場があります 酒場の南東に隠し通路があって先に進むとかいはつしつに行く事ができる 落ちていない場合は、まだ全員と会話(エンカウント等)してない証拠です サブイベントを参照して下さい Q:レインボープリンてどこにあるの? プリン系の敵が稀に落とします(アントリオン洞窟に出現するイエロープリンがお勧め) Q:ポーチカのミニゲームって意味あるの? あります。詳細はサブイベントを参照して下さい Q:デカントアビリティの「ふたりがけ」で発動する魔法教えて? 下記の固定キャラとは「セシル、ローザ、カイン、リディア、エッジ」のことを指します 名称 主な組み合わせ アルテマ セシル+ローザ プチメテオ ポロム+パロム プチフレア ポロム+パロム ブレイブ エッジ+リディア バブル カイン+エッジ以外の組み合わせ(固定キャラのみ) フェイス リディア+エッジ以外の組み合わせ(固定キャラのみ) FFⅣ Topページへ
https://w.atwiki.jp/game_enjyoumirror/pages/19.html
■署名のページ 「 FF7 署名 」 で検索 ↓公式に直接要望を届けたい方はこちら↓ ●スクエ二サポートセンター サポセンの使い方(7リメイクについての意見) 図の青マーカーを順番に、40字の所の内容は任意 http //imgur.com/ma9xK2Q ●第一開発部ツイッター ■署名運動のツイッター ■ティファ過剰プッシュ疑惑の検証サイト
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/13199.html
登録日:2012/06/16(土) 20 15 39 更新日:2024/08/11 Sun 09 34 29 所要時間:約 7 分で読めます ▽タグ一覧 FF FF5 さぁ、実験を始めようか ちょうごう アビリティ ガッチャンコ クスリ チート ドラッグカクテル ドーピング バランスブレイカー ベストマッチ ボスキラー マッドアルケミスト 一服盛る 一発キメる 人間を辞める方法 劇薬 妙技 必勝の邪道 悪魔の攻略法 明日を捨てるアビリティ 玄人向け 盲点 神の意表を衝く業 興味深い実験結果が出たものだ! 薬師 調合 超人 錬金術 ちょうごう(調合)とは、2つ以上のものから1つのものを作り出すことである。 ここでは『FINAL FANTASYシリーズ』に於けるアビリティの一種である調合を、主に『FINAL FANTASY Ⅴ』内に絞って解説する。 薬士のジョブレベルを2まで上げると修得するコマンドアビリティ。 消費アイテムか調合用アイテムを2つ掛け合わせることによって、2つのアイテムが本来持つものとは異なる効果の調合薬を作製する。 作中でもトップクラスの潜在能力を秘めており、魔法剣二刀流乱れ打ちや青魔法、時空魔法などと並び、是非付けておきたいアビリティの1つ。 だが、アイテムを消費するのでコストパフォーマンスの面で難があり、調合専用のアイテムが入手しにくく(一部の調合素材は購入できないor超高額なため、アイテム増殖技でも使わなければ充分な量を確保するのに時間が掛かる)アイテムという性質上、単体にしか対象を選べないという点から雑魚戦での運用にはあまり向かない。 その他、組み合わせを覚えなければならず、使用時に効果を表すメッセージが表示されないのでどのような効果を発揮するのかも知っておかなければならない。 また、フル活用するには敵の耐性も把握しておく必要があるなど、ある程度ゲームに精通していなければ使いこなすのが難しい。 これさえあればアイテムコマンドは不要に思えるが、意外にも石化が治せないという欠点もある。 アイテム欄を並び替えると補助効果が途切れてしまうことにも注意。 使い方としては回復や補助が一般的だが、きょじんのくすりとドラゴンブレスの併用などで調合単体でも大ダメージを叩き出すことが可能。 魔法と違って全体化はできないが、基本的にリフレク貫通と魔法回避率無視の特性を持つため、例えばデス耐性を持っていないが魔法回避率が高すぎてデスが命中しない敵をデスポーションで確実に屠ることもできる。 システムを熟知した者からはバランスブレイカーとして認識されており、「ぜになげ」と並んで制限プレイでは真っ先に禁止項目にされる。 【調合薬紹介】 せいめいのみず(ポーション+ハイポーション) 対象のHPを徐々に回復。リジェネと同効果。 まもりのくすり(かめのこうら+かめのこうら) 対象が受ける物理 魔法ダメージを半減。わかりにくいが、実はシェルとプロテスが同時にかかるようなもの。 レビテト(おとめのキッス+どくけし) 対象を浮遊状態にする。魔法版より早く使えて、タイタン戦などに投入できるのがミソ。 ヘイストドリンク(かめのこうら+めぐすり) 対象のATBゲージ蓄積速度を上昇。ヘイストと同効果。 エクスポーション(ポーション+エーテル) 対象のHPを全回復。 リザレクション(ポーション+フェニックスのお) 対象の戦闘不能及びHP、MP全回復。 序盤からアレイズ、MP全快と至れり尽くせり。コスパも良く、薬箱として使ってもいい。 ニュートラライズ(ポーション+どくけし) 対象のHP及び毒状態を回復。 キュアブラインド(ポーション+めぐすり) 対象のHP及び暗闇状態を回復。 きつけやく(どくけし+めぐすり) 対象の簡易ステータス異常を回復。いわばバスナである。 回復できない状態異常に対してうっかり使用してしまいがち。 ばんのうやく(フェニックスのお+かめのこうら) 対象にエスナの効果。 石化した味方をターゲットにできないという欠点がある。 エーテルドライ(ハイポーション+かめのこうら) 対象のMPを160回復。 ハーフエリクサー(ハイポーション+エーテル) 対象のMPを全回復。 いのちのキッス(フェニックスのお+おとめのキッス) 対象の戦闘不能及び、HPを半分、MPを全回復。リザレクションでよくね? リンカネーション(エーテル+フェニックスのお) 対象の戦闘不能及びHP、MPを全回復。 戦闘不能じゃなくても効果があるので使いどころはある。 いのちのキッス涙目。 サムソンパワー(せいすい+どくけし) 対象のレベルを10上げる。 味方に使えば攻撃力をお手軽ドーピング、敵に使えばレベル調節できる優れもの。 店売りアイテムのみで作れるのでコスパも申し分ない。 ドラゴンパワー(ハイポーション+りゅうのきば) 対象のレベルを20上げる。 サムソンパワーの上位互換。 エレメンタルパワー(せいすい+めぐすり) 属性魔法の威力を50%アップ。 何気に水属性強化の唯一の手段。 レジストポイズン(エーテル+どくけし) 対象に(状態異常の)毒を無効にするバリアを張る。 毒属性攻撃は防げないため注意。 レジストファイア(エーテル+めぐすり) 対象に炎を吸収するバリアを張る。 りゅうのきばが余ってるなら、ドラゴンシールドでおk。 レジストアイス(フェニックスのお+どくけし) 対象に冷気を吸収するバリアを張る。 ドラゴン(ry レジストサンダー(フェニックスのお+めぐすり) 対象に雷を吸収するバリアを張る。 雷属性は吸収・無効化が難しいので役に立つ……かもしれない。 まあドラ(ry ライフシールド(フェニックスのお+せいすい) 対象に即死耐性を与える。 ドラゴンシールド(エーテル+りゅうのきば) 対象に炎、氷、雷を無効にするバリアを張る。 ドラゴンアーマー(フェニックスのお+りゅうのきば) 対象にプロテス、シェル、リフレクの効果。基本は防御補助だが、敵へのリフレク付与という離れ業で使われることも。 きょじんのくすり(エリクサー+りゅうのきば) 対象の最大HPを2倍にする。アイテム版と違い味方に使えるのが大きな利点。 ドレインキッス(おとめのキッス+かめのこうら) 対象からHPを吸収。 黒魔法ドレインと違い、255もの威力がある。 かえるのキッス(おとめのキッス+ダークマター) 対象をかえる状態にする。ダークマターが使われるだけのことはある。 しゅくふくのキッス(おとめのキッス+せいすい) 対象にヘイスト、ブリンク、バーサクの効果。 本来バーサク耐性がある敵にも、一緒にかかるブリンク等のせいで良性異常判定され、耐性を無視してバーサクをかけられる恐るべき効果があり、あらゆる敵を脳筋にしてしまう。 主に「かばう」「まもり」と併用して強敵を完封するために使用される。 本来は味方に使うタイプのものなのだろうが、今やこれを味方に使用する者はいない。 ラミアのくちづけ(おとめのキッス+めぐすり) 対象を混乱状態にする。 リリスのくちづけ(エーテル+おとめのキッス) 対象からMPを吸収。 りゅうのくちづけ(おとめのキッス+りゅうのきば) 対象の性質をドラゴンに変化させ、即死や割合ダメージ耐性と言った、所謂ボス属性を付与する。強制離脱させられてしまうサークルや瀕死状態にさせられるミールストームも防いでくれるのはありがたい。 味方にかければ多くの厄介なダメージを防げ、敵にかければ竜特攻武器で大ダメージを与えられる。 バッカスのさけ(せいすい+かめのこうら) 対象をバーサク状態にする。魔法版バーサクより使えるのは早い。 ばくやく(かめのこうら+ダークマター) 使用者が戦闘不能に陥る代わりに、対象に使用者の残りHP分のダメージを与える。 かめのこうらわりを作ろうとして、作ってしまった事例が結構あるらしい。 しっぱいさく(1)(かめのこうら+エリクサー) 対象をランダムでスリップか瀕死のどちらかの状態にする。 しっぱいさく(2)(りゅうのきば+かめのこうら) 対象に、対象の残りHPの1/4の割合ダメージ+混乱。 しっぱいさく(3)(せいすい+ダークマター) 対象を毒状態にする。 どくやく(どくけし+ダークマター) 対象を毒状態にする。しっぱいさく(3)と全く同じ効果。 あんこくのといき(めぐすり+りゅうのきば) 対象を暗闇、混乱、スリップ状態にする。暗闇の効き目が大きく結構使える。 あんこくのガス(めぐすり+ダークマター) 対象を暗闇状態にする。スリップが嫌な場合に…と言いたいが、魔法回避が無視できないのが難点。 かめのこうらわり(かめのこうら+どくけし) 対象の物理防御力、魔法防御力を半減。必中のガードオファといえる。 これを重ね掛けすれば、オメガやメリュジーヌも「ぜになげ」でダメージが与えられるようになる。 ちなみにこれに限らず「かめのこうら」関連は効果の予測が難しい。 ダークポーション(ポーション+ダークマター) 対象に666の固定ダメージ。 ダークエーテル(エーテル+ダークマター) 対象のMPを1/4にする。割合ダメージという点は強烈。 ダークエリクサー(エリクサー+ダークマター) 対象を瀕死状態にする。命中率は低く、ちょっと勿体ない。 デスポーション(フェニックスのお+ダークマター) 対象を即死させる。デスよりも解禁が早く精度が高い。 第二世界のボスはふういんされしものも含めて、デス耐性が欠落していたりするので知ってるとかなり強力。 シャドーフレア(ダークマター+ダークマター) 対象に暗黒のフレアによる無属性ダメージ。 地味にスリップ効果もある。ドレインキッスが危険なアンデッド相手などが主な用途だろうか。 ポイズンブレス(どくけし+りゅうのきば) 対象に毒属性のブレス攻撃。 ブレス系だけに、使用者の残りHPの半分の数値をダメージとして与える。 後述のドラゴンブレスやホーリーブレスの劣化版である他、FF5の毒はデメリットのほうが大きく、その点でも不遇。 ドラゴンブレス(りゅうのきば+りゅうのきば) 対象に炎、氷、雷属性のブレス攻撃。 使用者の残りHP分の数値をそのままダメージとして与えるため、きょじんのくすりとの併用がおすすめ。弱点を突けばもちろん威力二倍なので、その時点での最高クラスのダメージを弾き出すことがある。 注意点は吸収、無効化されやすいこと。 ホーリーブレス(せいすい+りゅうのきば) 対象に聖属性のブレス攻撃。 ドラコンブレスの聖属性バージョン。 ダークブレス(りゅうのきば+ダークマター) 対象に使用者の最大HP−残りHP分のダメージ。要は????と同効果。 他のブレスと違いHPが低いほど強くなるという反性質だが、基本的にはいらない子。 ついきしゅうせい(こうもくへんしゅう+ウィキごもり) 項目をより良いものにする。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] FFはよく小技みたいなものが強烈だったりするけど、これはその典型だな -- 名無しさん (2015-03-24 21 44 16) ポーション+フェニ尾のリザレクションの効果はアレイズだから間違ってますな -- 名無しさん (2016-09-07 15 38 00) 今だったら戦闘中いつでもレシピを閲覧できる代わりに効果は自重したものになりそう -- 名無しさん (2021-09-20 10 59 53) チートという言葉がこれ以上ないほど似合ってると思う。その強さは勿論のこと、相手ステータスを直に弄ったりボス耐性や特定種族を付加したり、それこそ普通のRPGじゃ改造プレイじゃないとできないようなことをやってのけるあたりが。 -- 名無しさん (2021-10-14 10 19 53) それまでレベルアップと共に各種パラメータが上がるRPGしかやった事がなかったので、攻略本で「レベルw -- 名無しさん (2024-03-05 08 20 58) (ミスすまん、続き)レベルを10上げる、20上げる」と言われてもどういう利点があるのか全く理解できていなかった。5の倍数の時にレベルを10上げてもレベル5デスを回避できるわけじゃなし、3や4の倍数なら経験値稼いでレベルアップした方がアビ枠潰さずに回避できるし…と。 -- 名無しさん (2024-03-05 08 23 24) ゲーム雑誌の読者投稿4コマで天野風の絵で「デスポーション!」「違うだろーっ!!」みたいなのあったの思い出した -- 名無しさん (2024-03-05 10 28 36) ↑ガラフの最期のシーンで -- 名無しさん (2024-03-05 10 29 06) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/299nobe/pages/134.html
彼が去っていくと、それだけで、部屋を満たしていた優雅な空気はあっという間に 薄らいでしまう。取り残されぽつんと佇んだまま、ようやくティナはエドガーの 言葉をおぼろげに噛み締めた。 ……そうね。 普通の女の人なら…その言葉に、きっと何かしらの感情を示すのね。 でも。 彼女は小さく目を伏せる。 私は普通ではない、私は。 私は、いったい何なんだろう。 「よろしければ、城内をご案内いたしましょうか?」 「え?」 突然、思考に入り込んでくる控えめな声。いつの間にか、玉座の脇に控えていた衛兵の 片方が側に寄り、すこし頭を屈めてティナの様子をうかがっていた。 「エドガー様はしばらくは戻られません。それまで城内は自由に見せてよいと 言いつかっておりますので、さしつかえなければ」 「…いえ、結構です」 愛想の無い返事に気を悪くする様子も無く、男はまた元の位置に控える。対照する 位置に立っている衛兵が、からかうように軽い哀れみを含めた笑みを相方に向けた。 部屋を出ようとして、ふいにティナは立ち止まる。 「……あの…」 「なんでしょうか?」 つっかえた言葉を押し出すように、唾を飲む。 「…やっぱり……、案内していただけますか」 二人の衛兵は少し驚いたように顔を見合わせ、けれどすぐに「喜んで」と応じた。
https://w.atwiki.jp/299nobe/pages/138.html
「…フカ・パラッツォ、聞こえますか?分かりますか」 「ここがどこか分かりますか?」 薄いグリーンのマスクをしたドクター達が、自分を覗き込んでいる。 ケフカはゆっくりと首を動かす。後頭部に当たるベッドを硬く感じた。 「名前は言えますか?」 「ケフカ・パラッツォ…、ここは、ベクタの、研究所…」 唇が乾いていて、少し口をあけづらかった。 「大丈夫そうですね、19時24分、意識スケール…」 部屋の全ての注意は自分に集中している。しかし、どの顔も、ケフカの反応に緊張がほぐれた。成功だろう。 まぶしい。 天井の電灯は強力で、自分は被験者である事をやたらと意識させる。 ケフカは、やや離れて立つシドに気付き、ゆっくり首を向ける。 ガストラ帝国で、最も有能で権威を持つドクターであるシドは、腕を組み、いつになく気難しい表情をしていた。 「博士、成功ですか?」 ほぼ確信しながら問う。思いのほか、声は掠れて小さかったが、届いただろう。シドは軽く頷いた。 「…生命を損なわなかったと言う意味ではな。魔導がうまく注入できているか…、それについては、これからの君次第だろう」 ケフカは、思わず口許に笑みを上らせた。 「ケフカ、まだ時間はかかるぞ」 シドがケフカを窘めるように言うので、ケフカは苦笑してみせる。 「分かっています。まだ魔導について何も実感できていないし、どうやら体は随分と疲弊しているようだ。」 腕を持ち上げてみるが、それすらも億劫だった。 周囲の視線を感じ、そちらにも顔を向ける。帝国に招聘された屈指の科学者たちだ。 「あとは医療チームの皆さんの腕の見せ所かな?」 「また、プレッシャーをお掛けになる」 笑い声が部屋を満たす。 この帝国は、魔導で夢を見る。
https://w.atwiki.jp/299nobe/pages/306.html
瞼を開けば、その中央には大臣の姿があった。見計らったように彼はティナに向けて 言葉を続けた。 「弟のマッシュ様は王位継承を巡るゴタゴタに嫌気がさして城を出て行かれたのです。 なんでも、どちらが王様になるかコイン投げで決めたとか……」 もちろん、フィガロがいくら小国とはいえ玉座がコインに賭けられるほど軽いものでは ありませんが。と真剣な表情で続けた大臣は、けれど次の瞬間、小さく笑って言うのだった。 「エドガー様とは、そう言うお方なのです」 呆れているのか、それとも信頼の裏返しからの微笑なのか。にわかには判断できない 表情の大臣を見つめながら、ティナは改めて思うのだった。この国の人達は皆、柔らかい 表情で笑うのだなと。 ――どうすれば、そんな顔で……笑えるのかしら? ひとつ息を吐き出してティナは扉に背を向ける。足元に広がる赤い絨毯から視線をあげると、 太く大きな柱と石壁が見えた。見た目にも頑丈な作りの城の中にさえいれば、強烈な日差しや 灼熱の砂漠気候から守られている。人々は、だからこそ柔らかい表情で笑えるだろうか。 それだけではない、気がする。 武器を手に携えた衛兵も、気むずかしそうな顔をしていたこの大臣も。皮肉混じりの 神官長さえもが、最後には穏やかな笑顔を向けてくる。そこには必ず国王の名が語られて いた事を思い出す。 ここにいると感じる安心感は、きっとこのせいもあるのだろう。ぼんやりとではあるが、 そんな風に思った。 ティナは顔を上げて大臣の方へ向き直ると、控えめな声で告げたのだった。 「……分かりました」 その言葉を聞いて、扉の前の衛兵はあからさまに安堵の表情を浮かべ、横に立っていた 大臣は、目尻にたくさんの皺を作りながら笑顔で頷いた。 閉ざされた扉の向こう側で繰り広げられている攻防を、室内にいたティナ達が知ることは なかったけれど。 再びこの扉が開かれるときには、あのふたりの笑顔があるのだろう。 そのことをここにいる者達は皆、確信していた。
https://w.atwiki.jp/299nobe/pages/308.html
ティナを残し、扉から外へ出たふたりを出迎えたのは、頭上から降り注ぐ強烈な 日差しだった。「この回廊に屋根とかつけられないのか?」などと、半ば独り言の ように城の構造への不満を零しながら、ロックは手をかざし僅かに眉をひそめた。 「ところで『ケフカ』って、あの? 帝国の魔導士ケフカが来たってのか?」 先程、謁見の間でエドガーが口にした言葉を確認するように尋ねる。 「そうらしいな」 エドガーは淡々と応える。しかしケフカ自らが来城するというのは、どう考えても 好ましい事態とは思えない。 「なんでまた?」 「城攻めの準備かも知れないな」 「おい!」 どこまでも淡々と応じるエドガーだったが、彼が語る不吉な予測は、この状況で 口にする冗談としてはかなり質の悪いものだった。しかも国王自らがそんな事を 言っているのである、臣下が聞いたらどう思うだろうか。そう咎めようとしてロックは 口を開きかけたのだが。 「……最悪の事態に備えて、既に大臣には今後のことを伝えてある。煮詰めなけ ればならない点も多くあるが」 そこで言葉を切ったエドガーは、表情を一変させた。まるでいたずらを思いついた 子どものように微笑むと。 . .. . .. 「まあ安心しろ。この城はそう簡単に落ちやしないさ」 「本気かよ……」 そんな国王の姿に呆れた声をあげたロックだったが、逆にエドガーは妙に冷めた 口調で反論したのだった。 「残念ながら冗談で国王が務まるほど器用じゃないんでね」 あーはいはい分かったよと頷いて後に続こうとしたロックの前に、エドガーの左腕が 伸びる。 「ロックはここで待機してくれ。万が一の時には中の大臣に」 そう言ったエドガーの横顔から笑みは消えていた。 「……分かった」 頷いたロックの様子にエドガーはまた笑顔を向け、いかにも国王らしい優雅な動きで 左手をひらりと振った。 それにしてもこの短い時間でいくつもの表情を見せるのだから、充分器用だよと言って やりたくなったが、勝てる見込みがないので口に出すのはやめておいた。 かわりに、大きく息を吐き出して。 「それじゃあ、俺はここで『ケフカ様』とやらを拝見するとしますかね」 そう言ってロックは扉によりかかって、エドガーの後ろ姿を見送った
https://w.atwiki.jp/299nobe/pages/352.html
ロックは彼らの会談を無表情で眺めていた。極力感情を表に出さないように。自分を抑えていなければ、反射的に飛び出してしまいそうになったからだ。 彼自身も帝国に対して良からぬ感情を抱いている。ロックだけなく、この世界に生きる人間ならば今のガストラ帝国を快くは思わないだろう。それくらい、奴らは暴虐の限りを尽くしているのだ。 中でもあのケフカという男は帝国の悪しき部分を具現化したかのような男だ。いやらしく、ずるがしこく、他者を踏みつけることで満足を得る。 一国の主とはいえ、あんな男と立派に外交してみせるエドガーはある意味尊敬に値する。自分だったら、あの男のヒョヒョヒョ笑いを聞いた瞬間、反射的に拳を鼻面にぶち込んでしまいそうだ。 そんなエドガーも、こちらに戻ってきた時は明らかに苦々しげな表情をしていた。ロックはその顔を見て不謹慎にも僅かに安堵した。彼だって、感受性豊かな一人の人間なのだ。内心では自分以上に腸が煮えくり返っているのかもしれない。 「気に食わない奴らだな」 「ああ、あの薄汚い面に新発明のドリルをぶち込んで黙らせてやりたいくらいにな」 エドガーが軽い口調で冗談(あるいは本気かもしれない)を言ったので、二人は拳をつき合わせて小さく笑った。 しかし、すぐにエドガーは真剣な表情に戻り、 真っ直ぐな目でロックを見た。 それだけで彼の言わんとしていることが理解できた。 「奴ら、本気なのか?」 「明朝……早ければ今夜中だ。準備は万全を期してるが、念のため最終確認に入る」 ぞわり。体内の血が騒いだような気がした。 「あの娘を頼むぞ」 そういい置き、エドガーは振り向かずに背後の門を潜った。ロックは軽く頷き、一目散に走り出す。 奴らが求める少女。ティナのところへ。
https://w.atwiki.jp/299nobe/pages/358.html
エドガーの投げた狼煙は、白くゆるゆる煙を吐き出しながら、空高く舞い上がった。 青い空と黄色の砂漠の中、フィガロ城管制室にいた大臣の目にはハッキリと確認できた。 「あれはエドガー様からの合図!各隊現状を報告せよ!」 兵士の元気な声とともに、無線から様々な情報が送られてくる。 「左翼!ドッキング完了!」「同じく右翼!ドッキング完了!」 「城の者たちの全員室内へ避難完了いたしました!」 「外装パージします!」 「こちら、メインコントロール室じゃ!いつでもよいぞ!」 誰一人として、この状況に失望などしていない。 大臣も心は一兵士と同じであった。フィガロに希望を見出し、明日を見ている。 全ての確認作業が終了した。 「さあ!黄金の大海原にダイブするフィガロの雄姿!とくと見せてやろうぞ!! 『オペレーション・黄金のフィガロ』起動!機長!!」 機長と呼ばれたメインコントロール室長の老人は、煙草をふかしながら、その時をいまか、いまかと待ち続けていた。 帝国を追われた彼の腕を拾ったのは先代王である。 その恩に報いるため、城の改造をエドガーたちが生まれる前からを試みていた。 このデリケートな動力炉のメンテナンスを一手に引き受け、エドガーに機械の知識や機術の基礎を教えたのも彼である。 今、初めてフィガロに恩返しができる。 そう思うと、彼の心のアドレナリンは高揚せずにはいられなかった。 「ビビッてちびるんじゃあねぇぞ、小僧ども!それ、えーんやこーら!!」 エドガーたちの脱出の模様を望遠鏡で覗いていたケフカの高笑いは止まらなかった。 「おやおや王様はお逃げになるようですよ!こりゃあユカイ!ヒッヒッヒ!」 敵が無様に逃げる姿ほど笑えるものはこの世にはないだろう。 自然と上機嫌になりかけたケフカだったが、それも長くは続かなかった。 「ケ、ケフカ様!?」ケフカとともに、城に乗り込んだ帝国兵が呼び止めた。 エドガーに殴られたあとが、かわいそうなくらい腫れている。 「もう、いい所なのに!うるさいぞ!一体何だ!?」 「し、城が沈んでいきます!」 「なにバカなこといってるの!そんなことあるわけ……ん?待てよ!?」 今まで、窓から遠くを見ていたので気づかなかったのだが、 近くを見ると確かに、地面が近づいている。 「このノロマ!!なんで早くいわない!」 「も、申し訳…」 「謝ってる暇があるなら、とっとと、脱出するんだよ!このバカ!」 轟音とともに砂ぼこりが舞い、城はどんどん地中に吸い込まれていく。 何とか、ぎりぎり、脱出に成功したケフカだったが、全身砂まみれになっていた。 「…僕チンのお洋服が!お気に入りのブーツがぁ!」 怒りを通り越して悲しみにふけるケフカの眼前を、 三羽のチョコボが軽快に走り去っていった。 「ヒャッホー」「ブラボー!フィガロ!」 ケフカはその様子を、見送っていたがあることに気がついた。 「ん!?あれは、魔導の娘!!エドガーめ…!やっぱり隠していたな! ボクチンを騙した報いを受けてもらうぞ! おいお前たち!魔導アーマーで追いかけろ!さっさと行け、殺せ!」 「ハッ、ハイ!」 あらかじめ砂の中に隠しておいたもう一体を起動させ、 二人の帝国兵は、魔導アーマーに乗り込み、チョコボの足跡を追い前進し始めた。